幾何公差の種類、図面への記載方法をわかりやすく解説

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幾何公差とは?

幾何公差とは、部品の形状や位置関係の誤差を規定する公差です。

幾何公差を使うことで、2つの面の平行度や垂直度、2つの軸の同軸度など、寸法公差だけでは管理しきれない形状の精度を保証できます。

また、幾何公差では、データムと呼ばれる加工や寸法測定をする場合に基準とする面または線・点を設定するため、寸法公差よりも基準と寸法の関係が明確になり、第三者にも理解しやすい図面を作成できます。

幾何公差の種類

名称図面記号概要
真直度「指定された直線」がどの程度まっすぐであるかを管理する公差。
平面度「指定された面」がどの程度平らであるかを管理する公差。
真円度「指定された円」がどの程度真円に近いかを管理する公差。
円筒度「指定された円筒」がどの程度理想的な円筒形状に近いかを管理する公差。
直角度「指定された面や軸」が「基準となる面や軸」に対して、どの程度直角であるかを管理する公差。
平行度「指定された面や軸」が「基準となる面や軸」に対して、どの程度平行であるかを管理する公差。
傾斜度「指定された面や軸」が「基準となる面や軸」に対して、どの程度の角度で傾斜しているかを管理する公差。
位置度「指定された穴、軸、平面など」が「基準となる穴、軸、平面など」に対して、どの程度正確な位置にあるかを管理する公差。
同心度「指定された円の中心点」が「基準となる円の中心点」に対して、どの程度一致しているかを管理する公差。
同軸度「指定された円筒の中心軸」が「基準となる円筒の中心軸」に対して、どの程度一致しているかを管理する公差。
対称度「指定された2つの面または軸」が「基準となる中心線または中心面」に対して、どの程度対称に配置されているかを管理する公差。

幾何公差の意味、図面の読み方

真直度

「指定された直線」がどの程度まっすぐであるかを管理する公差です。

直進度0.05mmの図面
出典元:機械設計エンジニアの基礎知識|MONOWEB

上図の場合、指定した直線上のすべての点が、理想的な直線を基準とした0.05mmの公差域に収まることを意味します。

平面度

「指定された面」がどの程度平らであるかを管理する公差です。

表面粗さ(最大高さ粗さ)と似ていますが、表面粗さが微細な凹凸を管理するのに対し、平面度は全体的な歪みを管理します。

平面度0.1mmの図面
出典元:機械設計エンジニアの基礎知識|MONOWEB

上図の場合、指定した平面上のすべての点が、理想的な平面を基準とした0.1mmの公差域に収まることを意味します。

真円度

「指定された円」がどの程度真円に近いかを管理する公差です。

真円度0.05mmの図面
出典元:機械設計エンジニアの基礎知識|MONOWEB

上図の場合、指定した円周上のすべての点が、理想的な円(真円)を基準とした0.05mmの公差域に収まることを意味します。

円筒度

「指定された円筒」がどの程度理想的な円筒形状に近いかを管理する公差です。

真円度が断面の丸みを管理するのに対し、円筒度は軸方向を含む全体的な形状誤差を管理します。

円筒度0.05mmの図面
出典元:機械設計エンジニアの基礎知識|MONOWEB

上図の場合、指定した円筒上のすべての点が、理想的な円筒を基準とした0.05mmの公差域に収まることを意味します。

直角度

「指定された面や軸」が「基準となる面や軸」に対して、どの程度直角であるかを管理する公差です。

垂直度0.05mmの図面
出典元:機械設計エンジニアの基礎知識|MONOWEB

上図の場合、指定した平面全体が、基準面(データム平面)に対し理想的な垂直面を基準とした0.05mmの公差域に収まることを意味します。

平行度

「指定された面や軸」が「基準となる面や軸」に対して、どの程度平行であるかを管理する公差です。

平行度0.1mmの図面
出典元:機械設計エンジニアの基礎知識|MONOWEB

上図の場合、指定した平面全体が、基準面(データム平面)に対し理想的な平行面を基準とした0.1mmの公差域に収まることを意味します。

傾斜度

「指定された面や軸」が「基準となる面や軸」に対して、どの程度の角度で傾斜しているかを管理する公差です。

垂直度と類似しており、基準面に対して理想的な傾斜角が90度(垂直)の場合に適用されるのが垂直度、90度以外の任意の角度に適用されるのが傾斜度です。

傾斜度0.1mmの図面
出典元:機械設計エンジニアの基礎知識|MONOWEB

上図の場合、指定した平面全体が、基準面(データム平面)に対し理想的な傾斜面を基準とした0.1mmの公差域に収まることを意味します。

位置度

「指定された穴、軸、平面など」が「基準となる穴、軸、平面など」に対して、どの程度正確な位置にあるかを管理する公差です。

規定する内容は寸法公差に似ていますが、位置度は基準点や基準軸が明確に図示されるのが特徴です。

位置度0.1mmの図面
出典元:機械設計エンジニアの基礎知識|MONOWEB

上図の場合、指定した平面が、理想的な平面(基準面から50mmに位置する平面)を基準とした0.1mmの公差域に収まることを意味します。

なお、上図の場合、平面度0.1mmでもほぼ同義になります。

同心度・同軸度

同心度は、「指定された円の中心点」が「基準となる円の中心点」に対して、どの程度一致しているかを管理する公差です。

同軸度は、「指定された円筒の中心軸」が「基準となる円筒の中心軸」に対して、どの程度一致しているかを管理する公差です。

同心度が円の中心位置のズレを管理するのに対して、同軸度は円筒全体の軸のズレを管理します。

同軸度0.1mmの図面
出典元:機械設計エンジニアの基礎知識|MONOWEB

上図の場合、指定した円筒の軸が、基準となる円筒の軸に対しφ0.1mmの公差域に収まることを意味します。

対称度

「指定された2つの面または軸」が「基準となる中心線または中心面」に対して、どの程度対称に配置されているかを管理する公差です。

対称度0.08mmの図面
出典元:機械設計エンジニアの基礎知識|MONOWEB

上図の場合、指定した2つの面の中心面が、基準となる中心面に対し0.08mmの公差域に収まることを意味します。

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