機械設計に役立つ資格6選|難易度・おすすめ取得時期・転職で有利な理由まで解説

その他
この記事は約5分で読めます。

はじめに

機械設計の仕事では、図面作成や製品開発を進める中で、幅広い知識とスキルが求められます。

ただ、設計実務では資格が必須というわけではありません。そのため「機械設計の資格は本当に必要なのか?」と悩む方も多いのではないでしょうか。

本記事では、機械設計に関連する代表的な資格を一覧で整理しつつ、それぞれの難易度や取得メリットについて解説します。

新人・若手のスキルアップから、転職やキャリアアップを目指す方まで、資格選びの参考にしていただければ幸いです。

機械設計に役立つ資格と難易度一覧

ここでは、機械設計の実務に役立つ代表的な資格を一覧で整理しました。

国家資格・民間資格の種別ごとに分類し、あわせて難易度の目安も記載しています。

資格名種別級数難易度(目安)
技術士(機械部門)国家資格なし★★★★★
(超難関)
機械設計技術者民間資格1〜3級★★★★
(中〜上級)
機械・プラント製図技能士国家資格特級、1〜3級★★★
(中級)
プラスチック成形技能士
※射出成形技能士を含む
国家資格特級、1〜3級★★★
(中級)
CAD利用技術者民間資格1〜2級★★
(初〜中級)
品質管理検定(QC検定)民間資格1〜4級★〜★★★★★
(1級は高難易度)

機械設計におすすめの資格を目的別に紹介

資格を取得する目的は人それぞれです。
ここでは、機械設計の実務経験やキャリア段階に合わせておすすめの資格を紹介します。

新人・若手のスキルアップから、転職・キャリアアップに有利な上位資格まで幅広く解説します。

新人・若手におすすめの資格

機械設計の仕事を始めたばかりの新人や若手技術者にとっては、基礎知識の習得と実務に必要なスキルの習得が重要です。

以下の資格は、設計の基本を体系的に学びながら、自身の成長を客観的に証明するのに役立ちます。

  • CAD利用技術者試験
    CADソフトを扱う設計者には必須のスキルです。2級は基本操作の習得レベル、1級は実践的な製図力も問われます。就職活動や社内の配属時にもアピール材料になります。
  • 機械設計技術者(3級)
    機械設計の基礎知識全般を問う試験で、設計初心者の学習指針として非常に有用です。参考書や過去問を活用しながら独学での合格も十分可能です。
  • 品質管理検定(QC検定 3〜2級)
    製品設計において重要な品質管理の基礎を学べます。製造現場との連携や設計品質向上にも役立つため、若手技術者のうちに取得しておくと後々強みになります。

転職やキャリアアップに強い資格

ある程度の実務経験を積んだ設計者がキャリアアップや転職を目指す場合、より専門性の高い資格が有利に働きます。

以下の資格は実務能力の証明として高く評価される傾向にあります。

  • 機械設計技術者(2級・1級)
    実践的な設計知識や計算能力まで問われるため、経験を積んだ技術者のスキル証明に最適です。1級は設計全般を体系的に整理できる高度な内容です。
  • 機械・プラント製図技能士
    製図能力を客観的に証明できる国家資格です。図面の正確さやJIS製図の理解力は、転職時の技術面接でも評価されやすいポイントになります。
  • プラスチック成形技能士
    射出成形をはじめ、プラスチック製品の設計・成形条件の理解を証明できます。樹脂製品の設計に関わる技術者には特に有用で、メーカー・成形業界での評価も高い資格です。
  • 品質管理検定(QC検定 1級)
    品質マネジメントの高度な知識を証明できます。設計から生産まで広く品質を考慮できる設計者は、管理職や上流工程で重宝されます。
  • 技術士(機械部門)
    設計・開発技術者としての集大成とも言える国家資格です。高度な専門知識だけでなく、実務経験や応用力も問われ、取得者は社内外で高い評価を受けます。管理職やコンサルタント的な立場でも強力な武器となります。

機械設計に資格はいる?いらない?転職に有利?

「機械設計の仕事に資格は必要なのか?」

結論から言えば、転職を考えなければ資格はほとんど必要ありません。

新卒の就職活動では:資格は不要

新卒採用では資格の有無は重視されず、企業はポテンシャル採用が基本です。

機械設計のスキルは入社後のOJT(実務を通じた教育)で学んでいくのが一般的であり、現場経験を積みながら成長していくことが重要視されます。

資格を持っているからといって、配属や仕事内容に大きな差が出るわけではありません。

普段の業務では:資格は基本的に不要

日々の設計業務では、資格を持っていなくてもまったく問題ありません。

必要なのは、図面作成や構想設計、材料選定、製造工程との調整といった実務スキルであり、肩書きでなく実力が評価されます。

実際、現場の設計者の多くは資格を持たずに高い技術力を発揮しています。資格がなくても十分に通用するのがエンジニアの世界です。

一方、自己研鑽として技術力を磨く上で、どこから手をつければ良いか分からない人向けとして、資格勉強は良い指針になると思います。

転職・キャリアアップでは:資格が必要

一方で、転職活動やキャリアアップを目指す場合には、資格が強みになります。

中途採用では実務経験が最も重視されますが、その経験を客観的に証明する手段として資格が評価されます。
また、社内の昇進においても、品質管理検定などの資格を持っていることで、マネジメント層に求められる知識やスキルを備えていることをアピールしやすくなります。

特に、技術士(機械部門)や機械設計技術者の上位級、品質管理検定(QC検定)1級などは、専門知識と実務能力の高さを示す強力なアピール材料として高く評価されます。

まとめ

機械設計の実務では、資格がなくても問題なく業務をこなせるケースがほとんどです。

新卒や日々の実務では資格の有無は大きく影響しませんが、転職やキャリアアップを考える際には、資格が大きなアピール材料となります。

特に技術士(機械部門)や機械設計技術者上位級、品質管理検定(QC検定)1級などは、実務能力と専門性の証明として高く評価されます。

日々の業務で経験を積みながら、資格取得を通じてさらに自分の強みを広げていくことが、長期的なキャリア形成に役立ちます。

タイトルとURLをコピーしました